冴えない彼女の育てかた♭ 第10話

 

冴えない彼女の育てかた♭第10話です。

泣きたいときは詩羽ちゃんのおっぱいで。

 

第10話「そして竜虎は神に挑まん」

詩羽「いつまでここにいるつもり? もう日が暮れるわよ」

英梨々「うるさいわね。そんなにイヤだったらあんただけ先に帰ればいいじゃない」

今週も詩羽ちゃんがたくさん出てきましたね。

詩羽「この前倒れたばかりでしょ、あなた」

英梨々「ム……」

英梨々「やんないわよ、あたし」

詩羽「そ」

英梨々「あんな身勝手な女の下なんかで伸び伸び描けるわけがない」

詩羽「そうかもね」

英梨々「それに4月から高3だし来年は卒業だし。それに…それに今のあたしは」

詩羽「スランプで描けない?」

詩羽「それに関してだけは私、紅坂朱音の意見に賛成したいのだけれどね」

英梨々「なんであんなやつの肩を持つのよ!」

英梨々「あんた悔しくないの!」

英梨々「……」

詩羽「とにかくあなたは自分で考えて自分の意志で自分がどうしたいかを決めなさい」

英梨々「だからさっきから言ってるじゃない。あたしは…」

詩羽「あなたが話しているのはできない理由だけ」

英梨々「え」

詩羽「あなたはまだ何も決めてない。自分がこれからどうしたいのかどうなりたいのか。クリエイターのままでいたいのかそれとも…」

英梨々「やめてよ!」

英梨々「あんたあたしに行かせたいの? サークルを辞めさせたいの?」

詩羽「そうは思ってない」

詩羽「けど…」

英梨々「ねえ信じられる?」

英梨々「フィールズクロニクルよ。生まれる前から人気シリーズだったのよ」

英梨々「その新作を!」

英梨々「あんたとあたしで作るって!」

詩羽「紅坂朱音も一緒にね」

英梨々「あの企画書どんだけ作り込んであるのよ」

英梨々「あれが完成したらどんな感じになるんだろう」

詩羽「下手すればシリーズ最高傑作になるかもね」

英梨々「しかも!しかもよ!あの紅坂朱音があたしを必要だ……」

英梨々「ごめん」

詩羽「別にあなたが謝ることじゃない。紅坂朱音があなたの参加を前提に企画をたてたことも、あなたを引き込むためについでに私に声をかけたことも」

英梨々「ちょっと」

詩羽「あなたはさっき私に悔しくないのって聞いたわよね」

詩羽「いいわ。答えてあげる」

詩羽「悔しい」

詩羽「悔しいわよ!そんなの決まってるでしょ!

詩羽「あなたみたいな商業デビューもしてない同人絵描きの添え物みたいに言われて

詩羽「プロの私が何も感じないはずがないでしょ!

つんつん。

詩羽「だから覚悟なさい」

詩羽「あなたがこのプロジェクトに参加するというのなら」

詩羽「真正面から叩き潰してあげるから」

英梨々「え」

詩羽「というわけで私の決意表明は終わり」

詩羽「あとは任せるわ」

詩羽「じゃあね」

英梨々「それってどういうこと? あたしが受けるならあんたも受けるってこと?」

詩羽「そう言ったかもね」

英梨々「あたしが断ったらあんたも断るってこと?」

詩羽「そうなったらそもそも私は採用されないわ」

英梨々「なにそれ!人に決めろって言っておいて自分はあたしに丸投げ?」

詩羽「もともと私に選択肢はないのよ、澤村さん」

英梨々「ちょっと待ちなさいよ霞ヶ丘詩羽!あんた人の事散々煽っておいて!」

英梨々「そんなぁ~」

回想シーン。

詩羽「私はできればまた彼女と組みたい」

詩羽「もう一度、柏木エリの絵でcherry blessingを超える作品を作ってみたい」

詩羽「だって」

詩羽「私の気持ちはもう決まっているんだもの」

で、結局は英梨々ちゃんを放っておいて先に帰ったのかw

 

さて、紅坂朱音にNTRされた報告のシーン。

詩羽「すいません。こちらの新作も立ち上がったばかりなのに」

町田「魅力的な企画に参加したいと思うのはクリエイターとして正しいことよ」

町田「こっちの仕事もちゃんとスケジュール通りやってもらうわよ」

町田「なにしろそうやって別の仕事を抱えたり作品がアニメ化されたりするといつの間にか続刊を書かなくなる作家って枚挙にいとまがなくてね」

詩羽「勝手に投げ出したりしませんから勝手に闇を抱えないでください」

町田「♪」

町田「それでサークルのほうはどうするの? 3つも掛け持ちできないわよね」

詩羽「私はどうせ卒業ですから」

町田「安芸君に泣いてすがられたらどうする~?」

町田「卒業してもオレと一緒にいてください!」

詩羽「ぶほっ」

町田「…てさ♪」

詩羽「私はプロですから仕事のことで情に流されたりしません」

町田「ついこの前まで私情ダダ漏れだった気がするんだけど」

詩羽「そろそろ失礼します」

町田「…朱音は元気にしてた?」

詩羽「知り合いですか」

町田「大学時代、同じ漫研だったのよ」

詩羽「あの人も私の大学の先輩になるわけですか」

…詩羽ちゃんは町田さんの母校に進学するのですね。

町田「そう嫌ってやんなさんな。一応、業界人としても大先輩なんだし」

詩羽「あんな非常識な態度をとられて嫌うなというのに無理があると思うんですが」

町田「ま、それもこれも彼女が純粋なクリエイターだからよ」

詩羽「私には汚れきった悪どいプロデューサーにしか見えませんでしたけど」

町田「彼女は確かにゲスいけど、目的のために手段を選ばないけど、他人の都合なんか一切省みないけど」

詩羽「やっぱり最悪のプロデューサーじゃないですか」

町田「でもそれはお金のためでも地位や名誉のためでもない」

町田「ただ創作への情熱に突き動かされているだけ」

詩羽「あんなにお金も地位も手に入れておいて?」

町田「しばらくあの怪物と付き合ってみればわかるようになるわよ」

詩羽「本当にやっていけるんでしょうか。あんな人と」

町田「それはなんとも言えないわね」

町田「彼女と付き合っていく、というか戦っていくには相当な実力かメンタルかあるいはその両方がないと太刀打ちできない」

詩羽「そうかも…しれませんね」

町田「あなたにできる? しーちゃん」

詩羽「私だけならなんとでもなる、けれど…」

場面変わって3時です。

イイ眺め。

目が覚めたようです。

着信っぽい。

寝起きの詩羽ちゃん。

英梨々「霞ヶ丘詩羽」

詩羽「澤村さん」

英梨々「ちょっといい?」

詩羽「今何時だと思っているのよ」

英梨々「お昼の3時よね!」

詩羽「あ」

詩羽「なるほど」

見たいところだけ抜粋。

ぴょこぴょこ。

英梨々「ごめん。急に呼び出したりして」

詩羽「いいわよ。どうせ卒業式までは暇だもの」

詩羽「話って?」

英梨々「あんたこの前言ったわよね。描けないのはスランプなんかじゃなくてただヘタクソなだけだ、って」

詩羽「それを言ったのは私じゃなくて紅坂朱音だったと思うけれど」

英梨々「でもあいつの言ったことに賛成した!あたしの絵、ヘタクソだってけなした!」

詩羽「だから何だっていうのよ。描けないんじゃ上手いも下手も…」

ドヤァ♪w

詩羽「もしかして」

詩羽「描けるようになったの?」

英梨々「だいぶタッチが戻ってきた気がする。昨日家でスケッチしてたらいつの間にか」

詩羽「スケッチ!それどこ? 見せなさい!」

英梨々「ここにはないわよ。家においてきたもの」

詩羽「チッ。本当に使えないわねこのポンコツ娘は」

英梨々「ちょっと!なんであたしがそこまで言われなくちゃなんないのよ!」

詩羽「しょうがないわね。じゃあ行くわよ」

英梨々「どこへ?」

詩羽「決まってるでしょ。そのスケッチを見に行くのよ。あなたの家に」

英梨々「なんで」

詩羽「なんでってあなたね!」

…自分が見たいから、とは言えないw

英梨々「取りに行くよりも早いよ」

詩羽「何が」

英梨々「一から描く方が、よ」

このあたりは倫也と一緒にいて絵がうまくなっていった時期かな。

そして倫也と一緒にいると絵が描けなくなった時期。

そして紅坂朱音に言われてからの時期。

英梨々「できた!」

英梨々「ほら。誰がヘタクソだって?」

英梨々「あたしは描ける。スランプだって乗り越えられる!紅坂朱音の望むレベルなんてあっという間に追い越して見せるわ」

詩羽「信じるわ。ううん」

詩羽「これを見たら信じるしかない」

英梨々「やっとあたしを認めたわね霞ヶ丘詩羽!」

英梨々「んひひ♪」

英梨々「あははは♪」

英梨々「……」

詩羽「澤村さん」

英梨々「倫也に求められても倫也が励ましてくれても」

英梨々「ずっとずっと描けなかったのに」

英梨々「なのに紅坂朱音に否定されただけで紅坂朱音に笑われただけで」

英梨々「悔しくて恥ずかしくて負けたくなくて…描けちゃった!」

英梨々「倫也がそばにいると描けない。倫也もあたしに描かせることができない。サークルにいたら今より前に進めない」

英梨々「倫也が求めてるすごいイラストレーターになれないよう」

英梨々「あたし子供の頃倫也を裏切った」

詩羽「知ってるわよ」

英梨々「だからこれで二度目の裏切り。倫也は今度こそ許してくれない」

詩羽「まぁそうかもね。でも」

詩羽「残念ながら今回は共犯者がいるわ」

詩羽「だからつらくても孤独じゃない」

詩羽「そうでしょ」

英梨々「霞ヶ丘詩羽…」

詩羽「それでもしばらくはつらい日が続くでしょうね。お互い」

英梨々「覚悟はしてる」

詩羽「ぴーぴー泣きたくなったら私を呼びなさい。胸くらいは貸してあげるから」

英梨々「もう泣かない。泣いていいわけがない」

詩羽「今は我慢しなくてもいいのに」

英梨々「それよりもあんたも覚悟を決めなさいよ」

詩羽「私はもうすぐ大学生だしあなたの面倒くらいは」

英梨々「そうじゃない!あんた自身のことよ。紅坂朱音なんかに舐められてんじゃないわよ、霞詩子!あんただって同じプロでしょ!」

英梨々「あいつはひとつだけ見逃した。あんたの才能を、あんたの努力を、あんたの諦めの悪さを!」

英梨々「霞詩子のすごさを理解してない紅坂朱音なんて全っ然大したことない!」

詩羽「!」

英梨々「2人で紅坂朱音を倒すわよ」

詩羽「あなたこそ私に寝首をかかれないよう気をつけなさい」

おまけシーン。

まずはこの店員ですねw

気になってしょうがない様子ですw

こちらはラストシーン。

恵「デートしてみよう?」

そんな第10話でした。

詩羽ちゃんと英梨々ちゃんでユニットを結成したような雰囲気ですね。これまではチラ見せ程度な感じでお互いのことを意識していた感じでしたが、今回ようやく正面から気持ちをぶつけ合ったような気がします。

9話と10話で時系列が入れ替わりながら話が進みましたが、詩羽ちゃんと英梨々ちゃんが結論を出すシーンを次回に持ち越したのは良かったですね。TVアニメだと必ず1週間開いちゃうのでその間にいろいろと妄想ができますし。

残りはblessing softwareの2年目の再始動で終わりかな。

…詩羽ちゃんの出番はなさそう?

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