冴えない彼女の育てかた♭第5話です。
倫也は修造ではなかった。
第5話「締め切りが先か、覚醒が先か」
では今週の詩羽ちゃんを見ていきましょう。
恵ちゃんが告白されてるところをのぞき見しています。
詩羽ちゃんが最初に見つけたらしいw
フリフリ♪
詩羽「その、ライバルが現れたとたんに独占欲をむき出しにする、という反応、最低主人公的にとてもポイント高いわね。これで「やっと気づいたんだ。俺、実はあいつのこと…」とか言い出したらさらにヘタレポイント2倍」
良い眺めすぎる…。
恵ちゃんの答えが気になる。
恵ちゃんは断りました。
詩羽「最低主人公の殿堂入りおめでとう倫理くん。ご褒美をあげるわ」
詩羽「もともと加藤さんの容姿は整っていたのよ。ただ致命的に目立たなかっただけで」
英梨々ちゃんはスケッチをしているようです。
恵ちゃんが告白を断ったのは冬コミまではサークル以外のことを考える余裕はないだろうと判断したからでした。
嬉しそうな倫也を机に叩きつける詩羽ちゃんw
恵ちゃんがサークルのことを優先しようとしても原画が上がらないことには進みません。
…ついこの前までシナリオを書いていた詩羽ちゃんが責め立てますw
詩羽「一度伸ばしたスケジュールからも遅れているじゃない」
詩羽ちゃんは最近の英梨々ちゃんが少しおかしいことに気づいているっぽい。
詩羽「今の澤村さん、クオリティにこだわり過ぎて少し空回りしている気がするわ」
詩羽「かけた時間に比例して劇的に良くなっているようには見えない」
英梨々「あんたに何が!」
詩羽「分からないとでも思うの? 私はいつだって…」
仲裁に入りました。パイタッチはしてないのか。
倫也「大丈夫だよ、英梨々なら」
詩羽「ゲーム原画は初めてなのに? 一度も完成させたことがないのに?」
…詩羽ちゃんもそうでしたからね。
倫也「英梨々には同人誌で実績がある!一度も落としたことないしどの本だって安定してた」
倫也「ちゃんと予想通りのものを仕上げてくれる優秀なクリエイターだよ」
詩羽「あなた…まさかそれ褒めてるつもり?」
英梨々ちゃんが旅立った後のこと。
詩羽「あー、これは帰ってこないわー。いなくなるわー(棒」
詩羽「締め切り間際のクリエイターを野に放つなんて…」
詩羽「あなたディレクターとして致命的なミスを犯したわね」
詩羽「甘いわ倫理くん」
詩羽「こうしてこうなるくらい激甘」
詩羽「これはとある編集さんから聞いた話なのだけれど」
詩羽「逃げるクリエイターには特定のパターンがあるんですって。だから倫理くんも注意しておいたほうがいいわよ」
詩羽「まずレベル1。なんとなく言葉遣いが荒くなる」
詩羽「そしてレベル2。今度は自分を責めだす」
詩羽「さらにレベル3。だんだん返事が遅くなる」
詩羽「続いてレベル4。「死にた~い」とか「もうダメ~」とか周囲を省みない自己憐憫を並びたてる」
詩羽「とどめのレベル5。ある日を境に全く連絡が取れなくなる」
詩羽「ちなみにレベル6で失踪した女性クリエイターを探し出してもペンネームと男を変えてとっくに別の仕事してたりすることが多いんですって。だから捨てられたほうの男もそんなに心配する必要はないから、というのが町田さんの総評よ」
詩羽「とにかく、澤村さんのメールに今言ったパターンが出始めたら注意することね」
水曜はメロンパン。
詩羽「だから言ったじゃないの倫理くん。澤村さんを一人にしたのは致命的なミスだって。たぶん今夜あたりレベル2に移行するから覚悟しなさい」
倫也「昨日だってちゃんと描いてたし」
詩羽「作家が書かなくなるなんてあっという間よ」
詩羽「次いつ書けるようになるかも全然わからないわよ。澤村さん、作風を変えるって言ってたのよね?」
詩羽「そうやって新しいことに挑戦するときが一番危ないの」
詩羽「そう、私にもよくわかるわ…。ああ、新作ラノベのプロットが思い浮かばない!」
詩羽「やっぱり学園ハーレムなんてやるんじゃなかった。今まで通り青春純愛モノにしておけば…」
倫也「大丈夫だよ英梨々なら。なんだかんだで暴走はしない。どこかでしっかり計算してる。だから結局今までどおりの作風でちゃんと納期通りに仕上げてくるに決まってる」
詩羽「倫理くん。あなたまさか彼女の事…」
倫也「うん、信じてる」
詩羽「いいえ。それは信頼じゃない。ただ、期待していないだけよ」
倫也「え?」
詩羽「あなた彼女がそんな先のないクリエイターだと思っているの?」
倫也「そ、そんなこと言ってないって!」
詩羽「澤村さんは作風も変えられない、進化も遂げられない、そこに限界を超えるための試練があったとしても挑まずに帰ってくる。あなたはそう言っているのよね」
詩羽「倫理くんは」
詩羽「あなたは彼女に成長してほしくないの?」
倫也「……」
詩羽「なによそれ」
詩羽「他人事ながらムカつくわね」
倫也「な、なにに?」
詩羽「澤村英梨々のことを嫌いなはずの私の方が、彼女の一番の理解者であるはずのあなたよりも、ずっと柏木エリを高く評価してるっていう」
詩羽「ふざけた事実に、よ」
詩羽ちゃんの出番はここまで。
英梨々ちゃんのことを認めているからこそ、英梨々ちゃんはこんなところで終わったりはしないと信じてるんですね。
そういえば、現在開催中の艦これの春イベントでドロップする新艦娘の作風がずいぶんと変わっていてそれを叩かれてましたね。
今までと違うということは悪いことではないはずなのですけどね。
ではここからは最後のシーン。
英梨々「できる。倫也が期待してくれればできるよ。あたし、あんたの書いたルート好き。大好き。伏線とか全部すっ飛ばした強引なハッピーエンドだったけどすごく幸せな気分になった。だから描く。誰になんて言われようと描きあげてみせる」
英梨々「あんたには言ってほしい。「お前なら絶対できる」って。「お前は本当はすごいんだ」って。「天才なんだ」って」
英梨々「「だから描け」って」
倫也「お前は…お前のやりたいようにやればいいよ」
英梨々ちゃんは何を思って描いてたのかな…。
英梨々「できたよ倫也」
英梨々「明日には元気になってるから」
英梨々「だから一緒にゲームしよ…」